マイケル・マコークル "マック"・ジョーンズ(Michael McCorkle "Mac" Jones, 1998年9月5日 - )はアメリカ合衆国フロリダ州 ジャクソンビル (フロリダ州)出身のアメリカンフットボール選手。ポジションはクォーターバック(QB)。NFLのサンフランシスコ・49ersに所属している。
カレッジフットボールではアラバマ大学でプレーをし、2021年のカレッジフットボール・プレーオフ・ナショナルチャンピオンシップで優勝するまでにジュニアイヤーでパサーレーティングとパス成功率においてNCAAシーズン記録を樹立した。
2021年のNFLドラフトにて1巡目全体15位指名をされ、ペイトリオッツに入団したジョーンズは、ルーキーシーズン中にチームをプレーオフに導き、プロボウルに選ばれた。
経歴
大学入学以前
少年時代子役として出演し、コマーシャルへの出演もある。
高校時代、ジャクソンビルのボールズスクールでアメリカンフットボールをプレーした。ジュニアの2015年、チームはフロリダ州の地区の決勝に進出した。最終学年の2016年は1532ヤードを獲得、29タッチダウンパスをあげてチームはフロリダ州の4Aのタイトルを獲得した。
大学時代
1年生
2017年にカレッジフットボールの強豪として知られるアラバマ大学から奨学金のオファーを受けて入学した。アラバマ大学にはジェイレン・ハーツとトゥア・タゴヴァイロアの2人のリーグトップ級の先発QBがおり、ジョーンズが先発QBとして出場することはできなかった。同年11月に飲酒運転で逮捕、起訴された。翌年春のスプリングゲームで289ヤードと2つのタッチダウンパスを決めたが、レギュラーシーズンでの出場はなかった。
2年生
2年目の2018年のシーズンでは、主にスペシャルチームのホルダーとして15試合中14試合に出場した。LSU戦において、アラバマ大学史上2番目の獲得ヤードのタッチダウンとなる94ヤードのタッチダウンパスをジェイレン・ワドルに通し、アラバマ大学記録となった。
3年生
3年目の2019年、タゴヴァイロアが股関節に重傷を負ったため、2019年シーズンの後半から先発QBを務めた。 4試合に先発し、アーカンソー大学とウェスタンカロライナ大学を破り、アイアンボウルでオーバーン大学に敗れた。その後、シトラスボウルではミシガン大学に35-16で勝利した。2019年、ジョーンズは11試合に出場し、タッチダウンパス14本、獲得ヤード1,503ヤードを記録した。
4年生
タゴヴァイロアが2020年のNFLドラフトへエントリーしたため、ジョーンズがアラバマ大学の先発QBに就任した。ジョーンズは目覚ましい活躍を遂げ、チームはNCAAの2020年SECチャンピオンシップゲームに出場した。チャンピオンシップゲームでは、獲得ヤード418ヤード、タッチダウンパス5本を記録し、チームは52-46で勝利しまた。その後、2021年のBCSナショナル・チャンピオンシップ・ゲーム準決勝戦であるローズボウルでノートルダム大学を相手にタッチダウンパス4本を記録し31-14で勝利した。 アラバマ大学は、2021年ナショナルチャンピオンシップゲームでオハイオ州立大学に52-24で勝利し、ジョーンズは獲得ヤード464ヤード、タッチダウンパス5本を記録した。2020年シーズン終了時、獲得ヤード4,500ヤード、タッチダウンパス41回、インターセプトはわずか4回という素晴らしい成績で終えた。デイビー・オブライエン賞、ジョニー・ユナイタス賞、ゴールデン・アーム賞、マニング賞など数々の賞の受賞者に選ばれ、またハイズマン賞の最終候補者にも選ばれたが、賞はチームメイトのデヴォンタ・スミスがワイドレシーバーとして1991年以来の受賞を果たした。
2020年シーズン終了後、ジョーンズは、シニアイヤー(プレー資格の関係でもう1年プレー出来た)を見送り、2021年のNFLドラフトに参加することを発表した。
大学時代の通算成績
プロキャリア
2021年のNFLドラフトで彼は1巡目の早い段階での指名が予想されており、1巡目全体3位の指名権を持つサンフランシスコ・49ersに指名されるだろうとみられていた。しかし、49ersは同じくクォーターバックのトレイ・ランスを指名したため、全体15番目にニューイングランド・ペイトリオッツに指名された。 ジョーンズはこのドラフトで1巡目で指名されたクォーターバックの中で5人目であり、1巡指名のアラバマ大学出身者の中では4人目であった。また、1993年のドリュー・ブレッドソー以来、ペイトリオッツが1巡目でドラフト指名したクォーターバックでもあった。 その後7月に、4年1,560万ドルのルーキー契約を結んだ。
2021年
2021年のプレシーズンゲーム後、ペイトリオッツの昨年の先発QBであったキャム・ニュートンを抑えて新たに先発QBに起用された。ニュートンはその後チームから解雇されている。
迎えたレギュラーシーズン、第1週のマイアミ・ドルフィンズ戦で先発デビューを果たし、第2週のニューヨーク・ジェッツ戦で初勝利を収めた。第4週のタンパベイ・バッカニアーズ戦では敗れはしたものの、一昨年までペイトリオッツに所属していたトム・ブレイディより良いパサーレイティングを記録した。6試合を終えた時点で2勝4敗と苦しい立ち上がりであったが、第7週のジェッツ戦から第13週のバッファロー・ビルズ戦まで7連勝を達成。新人QBが7連勝を達成するのは、1967年以降ではベン・ロスリスバーガー、カイル・オートン、ダック・プレスコットに次ぐ4人目の記録であった。
最終的にパス成功率67.6%、パス獲得ヤード3801ヤード、タッチダウンパス22回、レーティング92.5という成績を残し、これはいずれも新人ではトップの成績であった。
チームは10勝7敗の成績でワイルドカードとしてプレーオフに進出し、ジョーンズはポストシーズン初戦のビルズ戦でも先発出場し、2TDパスを通すも、ビルズのジョシュ・アレンの猛攻になす術なく、チームは17-47で敗れた。
ルーキーシーズンの活躍が評価され、2021年のPFWAオールルーキーチームに選ばれ、ジャマール・チェイスに次いで攻撃部門最優秀新人選手賞の投票において2位となった。また、2022年のプロボウルにラマー・ジャクソンの代理として選ばれ、プロボウルに選ばれた4人目のペイトリオッツのルーキーであり、フランチャイズ初のルーキーQBとなった。
2022年
2021年までペイトリオッツのオフェンシブコーディネーターをしていたジョシュ・マクダニエルズがレイダースのヘッドコーチとなったため、ジョーンズはオフェンシブラインコーチのマット・パトリシアの元で2022年シーズンをプレーすることとなった。最初の3試合では、2タッチダウンパスに対し、5インターセプトを投げ、そのなかで1勝しか上げることができず、苦戦を強いられた。また、3インターセプトを記録した第3週のボルチモア・レイブンズ戦で、試合終盤に足首を負傷した。怪我は足首の捻挫と診断され、3試合を欠場することとなった。その間、チームはルーキーのベイリー・ザッピーを先発させ、2勝1敗の記録を残した。
その後、第7週のシカゴ・ベアーズ戦で復帰したが、最初の2回のドライブで得点できず、3回目のドライブではインターセプトを投げたため、ベンチに下げられ、チームは控えのザッピーをプレーさせ、2TDを挙げるも、その試合では敗北を喫している。翌週のニューヨーク・ジェッツ戦では、チームは再びジョーンズを先発起用し、35回中24回成功、194ヤードを投げ、1タッチダウン、1インターセプトを記録し、勝利した。この試合で、ジョーンズは、コーナーバックのマイケル・カーター2世にピック6を記録されているが、ディフェンシブエンドのジョン・フランクリン・マイヤーズのラフィング・ザ・パサーにより取り消しとなっている。第12週のミネソタ・バイキングス戦では、シーズン最高のパフォーマンスを見せ、キャリアハイとなる382ヤード、2タッチダウンを記録したが、バイキングスWRのジャスティン・ジェファーソンなどの活躍により、33対26で敗退を喫している。
2023年
2023年はペイトリオッツのOCにビル・オブライエンが復帰したことによりプレイコールに変化がみられた1年であった。開幕戦のイーグルス戦はパス54回中35回成功/316ヤード/3TD/1INTで25-20で勝利。翌週はドルフィンズ相手にパス31/42,1TD,1INTで17-24と敗戦するも、第3週のジェッツ戦で15-10で勝利を収める(この時はパス19/25,201ヤードを記録)。
しかし第4週のカウボーイズ戦で3TO,レーティング39.9と低調なパフォーマンスから途中ベイリー・ザッピーに交代されるなど3-38の完敗を喫すると、翌週のセインツ戦で12/22,110ヤード,リターンTDを含む2INTに1ファンブルと最悪のパフォーマンスに終わる。結果的に4Qからザッピーを投入し0-34の完封負け。第6週のレイダース戦は17-21の敗戦でチームは3連敗。この期間0TD,5INTという内容であった。
3連敗後迎えたビルズ戦はパス25/30,2TDを記録し29-25で逆転勝利を飾るも、第8週再戦となったドルフィンズ戦で19/29,2TD,1INTで17-31と敗戦。翌週のコマンダース戦は試合を決めてしまうINTを許し17-20で敗戦となる。さらにフランクフルトにて行われたコルツ戦にて5回のQBサックを前半で受けるパフォーマンスで3度目のザッピーへの交代を余儀なくされ6-10で敗戦。これが決定打となり、残りシーズンをベンチとして過ごすこととなった。
2024年
2024年3月14日、2024年ドラフト6巡目とのトレードで、ジャクソンビル・ジャガーズへの移籍が発表された。チームは彼の5年契約のオプションを持っていたが、これを破棄。2024シーズン終了後FAとなることが決定した。
2025年
2025年3月、サンフランシスコ・49ersと2年契約を結んだ。
NFLキャリア成績
年度別成績
レギュラーシーズン
ポストシーズン
脚注
外部リンク
- マック・ジョーンズ (@macjones_10) - X(旧Twitter)
- マック・ジョーンズ (@macjones_10) - Instagram
- New England Patriots bio
- Alabama Crimson Tide bio




