ヴァンセンヌ(欧字名:Vincennes、2009年4月11日 - 2024年12月5日)は、日本の競走馬・種牡馬。2015年の東京新聞杯の勝ち馬である。
馬名の意味は「花の展示会で知られるパリ郊外の森名」。
現役時代
2009年4月11日に北海道白老町の社台コーポレーション白老ファームで誕生。一口馬主法人「社台サラブレッドクラブ」より総額5000万円(1口125万円×40口)で募集された。
栗東・松永幹夫厩舎に入厩。デビューは3歳4月までずれ込んだが、既走馬相手のデビュー戦を快勝する。しかし、2戦目の京都新聞杯で12着となった後に骨折が判明し、2勝目を挙げたのは4歳2月であった。同年春に右前脚屈腱炎を発症し、1年7ヶ月の休養を余儀なくされる。
5歳の秋に復帰し、初戦を2着とした後、怒涛の4連勝で東京新聞杯を制覇。スプリントGI2勝の母フラワーパークにとっても産駒初の重賞勝利となった。続く京王杯スプリングカップでは上がり3F32秒7の豪脚で2着に入り、安田記念でも先に抜け出したモーリスを際どく追い詰めての2着と充実ぶりを示した。
しかし、飛躍が期待された秋シーズンは毎日王冠9着、天皇賞(秋)18着、マイルチャンピオンシップ14着と極度の不振に陥る。同年12月に屈腱炎の再発が判明し、競走馬登録を抹消された。
種牡馬時代
現役引退後はレックススタッドで種牡馬となった。初年度の種付け料は受胎条件30万円に設定され、60頭の繁殖牝馬と交配した。2年目も50頭と交配し、一定の需要を得ている。初年度産駒は2019年にデビューを迎える。
2019年8月10日、小倉5R2歳未勝利で九州産馬イロゴトシが勝利し、産駒初勝利を挙げた。イロゴトシは続けてOP・ひまわり賞も勝利している。また、翌年デビューした2年目産駒からは佐賀競馬の三冠競走を制したトゥルスウィーら2頭の重賞勝ち馬を輩出した。
2023年4月15日、産駒初勝利を挙げたイロゴトシが中山グランドジャンプを勝利し、産駒の中央重賞、J・GI初勝利と、九州産馬によるJ・GI初制覇の快挙を同時に果たした。
スタッドブックによると、2024年12月5日に死亡した。
主な産駒
太字はGI・JpnI競走を示す
グレード制重賞優勝馬
- 2017年産
- イロゴトシ(2023年・2024年中山グランドジャンプ)
地方重賞優勝馬
- 2018年産
- ハルノインパクト(2020年黒潮ジュニアチャンピオンシップ、2021年土佐春花賞、黒潮皐月賞、高知優駿、土佐秋月賞)
- トゥルスウィー(2021年花吹雪賞、ル・プランタン賞、九州三冠〈佐賀皐月賞、九州ダービー栄城賞、ロータスクラウン賞〉)
- 2019年産
- イチザウイナー(2023年霧島賞)
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく。
血統表
出典
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ
